「認定首位打者」制度はプロ野球に限られているのか?

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公認野球規則

やや古いが、2022年秋の東京六大学の記事。規定打席に付いて書かれている。

そう、22年秋のタイトルをチームにもたらすことも、チームの幸せのためと小宮山は考えた。
問題は打撃成績。「首位打者」だ。
この秋、思い切りの良いバットスイングで気を吐いた松木大芽(4年)に、なんとしても首位打者を取らせたいのである。
松木は早慶戦に臨む時点で、打率4割超。卓抜な打撃成績ではあるものの、最終的に規定打席に到達するかどうかが微妙なのだった。東京六大学の規定は「試合数×3.1」。結果として早稲田は慶応に連勝したので、試合数10、規定打席は31だ。

2回戦、小宮山監督は松木を1番打者に置く。絶好調であることに加えて、打席数を稼がせたい。3回戦にもつれ込まないとすれば、松木の首位打者獲得には6打席が必要だった。

早慶戦2回戦、松木は5打数2安打。今季の打席数は30。打率.440。首位打者獲得まで1打席、足りなかった。

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結果的に松木は規定打席まで1打席足りず、巨人ドラ2指名の萩尾匡也(慶應大学)が首位打者に輝いた。

ただ、萩尾の打率は.400。松木は25打数11安打の打率.440で、規定不足の1打席をカウントしたとしても.423で萩尾を上回る。

公認野球規則には規定打席未満でも首位打者になり得る記載がある。

9.22 各最優秀プレーヤー決定の基準
プロフェッショナルリーグの打撃、投手、守備における各最優秀プレーヤーの決定は、次の基準による。
リーグの首位打者、最高長打率打者、最高出塁率打者は、最高の打率、長打率、出塁率をあげたプレーヤーに与えられる。ただし、メジャーリーグではそのシーズン中の1クラブあたり組まれている試合総数の3.1倍以上、マイナーリーグでは2.7倍以上の打席数を必要とする。

ただし、必要な打席数に満たない打者でも、その不足数を打数として加算し、なお最高の打率、長打率、出塁率になった場合には、この打者がリーグの首位打者、最高長打率打者、最高出塁率打者となる

【原注】
(後段)
Aが、500打数181安打、打率3割6分2厘で、502打席以上の打者中最高打率を記録したとしても、490打席のBが440打数165安打、打率3割7分5厘を記録した場合、首位打者はBである。なぜなら、Bの打数に12を加えた打率を算出すると3割6分5厘となり、Aを上回るからである。

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「プロフェッショナルリーグ」と明記されているのでこのルールを採用しなくても問題はないのだが、採用しない理由が特に見当たらないのでやや納得がいかない。おそらく記録集計が煩雑になるからだとは思うが…。

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