単年契約から複数年契約へと発言が変わった小林誠司、2019-2021年の契約更改を見ていく

野球

巨人小林誠司が2021年12月7日に契約更改し、4年契約であることを公表した。
→「巨人・小林が「4年契約」を初公表!(東スポ)」 「小林誠司が現状維持の年俸1億円でサイン 4年契約の3年目へ(報知)
ただ2019年は単年契約と主張していた。2019年・2020年の記事を見てみよう。

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2019年

デイリー・サンスポ

単年か複数年かの記載はなし。後述のように、小林が明確に複数年を否定しているので単年契約と書いてもよさそうなものだが…。

デイリー…巨人・小林誠司が大台1億円でサイン「まさかそこまでいけると思っていなかった」
サンスポ…巨人・小林、大トリ更改で4000万円増の1億円「貯金します」
スポニチ…巨人・小林、4000万増で年俸1億円到達!「僕がまさか…」
ニッカン…巨人小林が大台1億更改「打つ方も成長しないと」

報知

巨人の小林誠司捕手(30)が9日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、4000万円増の1億円でサイン。プロ来季7年目で初の大台に到達した。
球団側からは複数年契約の提示も予想されたが「それはないです」と首を横に振った。「FA? 特に何も考えていない。一年一年が勝負。今年もそうでしたし、毎年レギュラー争いをして勝負になる」と話した。

【巨人】小林、4000万円増でついに1億円「まさか」 2019年12月10日 6時0分スポーツ報知

大本営の巨人。単年と明言はしていないものの、小林の発言を載せて否定もしていないので単年契約と書いたようなものだろう。大本営なのに一人負け?

東スポ

巨人・小林誠司捕手が9日、契約更改交渉に臨み、4000万円増の1億円でサインした。
会見では「僕も1年、1年が勝負」と単年契約であるとしたが、実は3年の複数年契約を結んだとみられる。背景には来季中にも国内FA権を取得する小林の流出阻止だけでなく、原監督の現行FA制度、人的補償に対する“対抗措置”の意味合いもある。

92試合出場で打率2割4分4厘、2本塁打、19打点。それでも高評価を受けたのは「彼の働きからすればずいぶん安い」と評した原監督の一声がある。
秋季キャンプ前には年俸の大幅増と複数年契約を球団に進言。
指揮官からの高評価を伝え聞いた小林は、喜びを隠さなかったという。

契約後の会見で契約年数について聞かれた小林は、球団からの複数年の提示も「それはないですね」と否定していたが、高いモチベーションとともに強い責任感を持ったに違いない。

巨人・小林 実は複数年契約だった 2019年12月10日 16時30分

こちらも「それ(複数年)はないですね」と小林が発言したことは認めているが、複数年と判断。ただどこから3年という数字が出てきたのかは不明。
原監督と球団関係者との会話を(どこから聞きつけたのかは不明だが)複数年の根拠としている。

夕刊フジ

来季中にも国内FA権を取得する巨人・小林誠司捕手について、原辰徳監督(が球団フロントに流出阻止を厳命したことが分かった。

編成トップを兼ねる原監督もFAを視野に入れ、小林の流出は絶対に避けたい考え。すでに球団上層部には意思を伝えており、今オフから全力で慰留に取りかかる。
もちろん思いは形で示さねば伝わらない。小林が残留を決断できるだけの好条件を提示する。小林もチームへの愛着は強く、両者の合意に向けた見通しは明るい。あとはどれだけの長さで複数年契約を結ぶかだ。

巨人・小林誠司「大型契約」へ 原監督が“流出阻止”厳命 (笹森倫) 2019.11.8

巨人・小林誠司捕手が9日、都内の球団事務所で契約更改。来季中にも国内FA権を取得するため、スター選手の流出を防ぎたい球団から提示された、3年契約に合意したとみられる。
FA前年を念頭に置いた球団から複数年契約の提示も「ないです」と即答し、「1年1年が勝負。今年も勝負でしたし、毎年毎年レギュラー争い。来年も、もちろんそうなると思う」と力説した。

大塚球団副代表は「“今日は”FAの話は一切しなかったですね。その前はしてますけどね」と下交渉を示唆。「契約の内容は言えないよ」と詳細は伏せたが、秋季宮崎キャンプ中に全権監督が発した言葉にヒントがある。

原監督は「今年は銀仁朗を獲ったりして出番も少なくなって、本人がどう思っているか分からないけど、小林はこれからもジャイアンツに必要な選手」と明言。
シーズン終了後、フロントに残留交渉を急がせ3年契約を打診した。

独占スクープ! 巨人・小林誠司“1億円更改”の真相 実は3年契約のFA流出阻止策、原監督のメジャー流編成の一手か (笹森倫) 2019.12.10

一番力を入れているのが夕刊フジ。契約更改前の11月に「大型契約」をすっぱ抜いている。ただ、こちらも3年という数字のソースはない。
複数年の根拠としては原監督の進言に加え、さらに大塚球団副代表による下交渉の匂わせを追加している。ただし過去に2chのデマコピペを元に記事を書いた笹森倫なのでどこまで取材しているかは疑問が残る。

2020年

報知

巨人の小林誠司捕手が9日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨んだ。現状維持の年俸1億円(推定)でサイン。昨年、複数年契約を結んでいたことも明かした。

巨人】小林誠司は複数年で現状維持1億円 2020年12月9日

複数年が何年契約なのかや、小林が複数年を認めた発言は記載なし。

夕刊フジ

ちょうど1年前の茶番劇はなんだったのか。巨人・小林誠司捕手が9日、東京都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸1億円でサイン。
オンライン会見では、昨年から複数年契約を結んでいたことを明かした。夕刊フジは昨年11月、原辰徳監督の強い意向で複数年契約を打診するとスクープ報道。
ところが同12月9日の契約更改後、本人はかたくなに「単年」を主張し、球団から複数年契約の提示も「ないです」と真っ向から否定していた。

当然のことながら、報道陣からは「現状維持ということは複数年契約だったのか?」との質問が飛んだ。小林は「そうですね、はい。来年まで? もうちょいあります」と回答。昨年オフの「単年」という説明から一転させたのだった。

小林が「単年」とウソの説明をした動機は不明だが、原監督や球団の思いをないがしろにした事実は重い。チームに不可欠な戦力と価値を認めるからこそ、FA取得前年のオフに大幅な昇給と複数年契約を持ちかけ、誠意を形で示したのだ。
それを球団からの提示さえ「ないです」と否定されては、面目丸つぶれだ。巨人に小林を引き留める意思がないか、フロントが無策だと対外的に印象づけることになる。本人にそうした配慮があったのかは、大いに疑問だ。

巨人・小林、やっぱり複数年契約だった…出場わずか10試合も「現状維持」でウソ発覚 (笹森倫、片岡将) 2020.12.10

小林の口から複数年であることが明かされているが、具体的な契約年数には触れていない(契約が残っているので、3年契約以上であることは確実)。
なお小林が前年単年契約だと嘘をついたことには激おこ。

東スポ

巨人の小林誠司捕手が9日、東京都内の球団事務所で契約更改に臨み、現状維持の1億円でサインした。
小林は「複数年?そうですね」と昨年オフに年俸1億円の3年契約を結んでいたことを認めた。

巨人・小林が現状維持1億円でサイン「複数年?そうですね」 2020年12月09日

こちらは前年に引き続き3年契約と予想しているが、特に根拠の記載はなし。

まとめ・個人的意見

小林が「3年契約」だと発言したことはない
→3年契約は東スポ(と夕刊フジ)による推測。

球団側の指示なのか?
→2019年の記事を見る限り、単年契約としているのは大本営の報知のみ。報知は確かに大本営なのに外すことはあるけど、他主要紙が揃って小林の発言(複数年はないです)を載せていないのは不自然。
どこも薄々勘づいていたけど今後の関係もあるので複数年には触れず、怖いもの知らずの夕刊フジと東スポだけ複数年と明言した…と考えるとしっくり来ないだろうか?

まあ、球団が小林に嘘をつかせるメリットはよくわからないのだが…。

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