「大関昇進直近3場所合計33勝はメディア側による目安に過ぎない」というのは過去の話

大相撲

この記事に対しての反論(?)

大関昇進に際しては、横綱審議委員会(横審)という外部有識者による諮問機関が決定過程の鍵を握る横綱昇進とは違う。「2場所連続優勝か、それに準ずる成績」という横審推薦内規もない。
「昇進直近3場所合計33勝」はいつのまにか定着したメディア側による目安に過ぎない。大関への道は全て相撲協会の主導によって進められる。

「3場所33勝は関係ない」「御嶽海は突然発生型」「唯一無二の原動力はムード!?」大相撲・大関昇進はどうやって決まるのか?《意外と知らない角界の真実》

「3場所33勝はメディア側による目安に過ぎない」と書いているが、近年審判部長や親方は『目安は33勝』ということを公言している(相撲協会主導というのは確かだが…)。以下に事例を挙げる。

朝乃山

大相撲春場所千秋楽(22日)
朝乃山は大関昇進の目安とされる「直近3場所を三役で33勝以上」には星1つ届かなかった。しかし、昇進を預かる審判部の境川部長代理(元小結両国)は「あくまでも目安。(相撲)内容はいいし堂々としている。相手の力を利用するということが一切ない」と説明。
「議論は尽くした。今日勝ったら(昇進)、ということだった」と明かした。

3場所33勝届かずも…境川部長代理、朝乃山について「内容いいし堂々としている」 2020/03/23

「目安」という言葉を審判部自ら発している。目安の33勝には届かなかったが上げますよ、という内容。

照ノ富士

昇進を預かる審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱・旭富士)は13日、電話取材に応じ、「やっぱり一応の目安は、33という目安はありますから。そこはしっかりクリアできればいいと思う」と話した。初場所後には、相撲内容も重視する意向も示していたが、この日も「どちらにしろ、しっかり自分の相撲を取るだけ。2桁勝って欲しいですね」と、文句なしの再昇進に期待した。

大関から陥落したのは2017年秋場所後。連続休場も経験した中、復活を遂げた弟子に伊勢ケ浜親方は「とりあえずここまで来たこと自体が、やっぱり頑張ったと思う」。また「もう一踏ん張りして、なんとか目安である33勝というのは頑張ってほしい。ここまで来たからには」と師匠としての思いを明かした。

照ノ富士 大関復帰まであと“9勝” 伊勢ケ浜審判部長は「目安はやっぱり33勝。2ケタ勝ってほしい」

「33という目安はありますから」「何とか目安である33勝を」と堂々の発言。これが審判部長としての発言なのか、照ノ富士の師匠としての発言なのかは不明。
前半が審判部長で後半は師匠としてなのだろうか?

御嶽海

御嶽海は、昨年9月の秋場所で9勝、同年11月の九州場所で11勝を挙げて、合計20勝としている。大関昇進の目安は「三役で3場所33勝」。

同場所で13勝を挙げれば数字上は達成する。しかし、伊勢ケ浜審判部長は「数字じゃない。それはあくまで目安であって、相撲の内容とかそういうのがありますから。その時の周りの力士たちのこともある。そういうのを全部見て総括的に判断します」と15日間の相撲内容にも注視する構えだ。

御嶽海の大関昇進「全勝優勝すればそういう話」伊勢ケ浜審判部長が言及

こちらも目安について語っている。今回は御嶽海なので、確実に審判部長としての発言。

正直調べるまでは伊勢ケ浜が失言気味に発していると思っていたが、実際はそれ以前から33勝が目安であると公言していた。ここまで来たらもっと堂々と目安である旨言っちゃってもいいんじゃないかな。

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