5月15日 先を見据えて失敗した伊藤-梅野の配球

5回二死(70球)まで伊藤がカーブを投じたのはわずか2球。2球ともバットに当てられたので嫌な感じがしたのだろうか、2回一死に投げて以降は封印していた。

5月15日 伊藤が投じたカーブ(5回二死まで)
1回裏 無死走者なし カウント1-1 梶谷 ライト前ヒット
2回裏 一死一・二塁 カウント初球 吉川 ファウル

配球から「消していた」ボールは5回二死走者なしの場面で突然2球投じられる。しかしいずれもボール球となり、カウント負けして丸に安打を許す。岡本には初球のツーシームをコンパクトに返され二死一・三塁。ここでもカーブを1球投じるもボールとなり、直後スモークに逆転スリーランを浴びた。

意図としてはわからなくもない。6回、または7回まで計算するとカーブを全く投げないわけにはいかない。二死走者なしは計算できないボールを試す絶好の機会である。

6回は結果球カーブで打者2人を打ち取っているので、「中盤にカーブを再び使い始める」という考え方は正しかったのだろう。ただ、二死走者なしとはいえ丸は3番打者。岡本・スモークにつながることを考えれば丸は全力で抑えに行った方が良かった…というのは結果論だろうか。
仮に丸を抑えていれば、6回先頭の岡本にソロを許してもまだ同点。阪神は前日勝っているだけに、引き分けでも十分だったと個人的には思う。
まあ、岩崎スアレスはこの日投げていれば3連投なので、使う気がなかった可能性もある。その場合は攻めの配球でリードを守りに行き、かつ伊藤になるべく長く投げてもらうという必要があるので、非常に難しい配球だったのかもしれない。

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