わかば*ガールが連載されていた「乙女通信」を読んでみた

わかば*ガールをきっかけに乙女通信の存在をしったけど、ググっても「わかば*ガールが連載されていた」という情報以外ほとんど出てこない。おそらくこのブログが乙女通信をまとめた唯一のサイトとなるだろう。
ブックオフオンラインで3冊約400円として購入。

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百合アンソロではない

正直最初は百合アンソロかと思っていた。表紙百合っぽいし。実際にアマゾンレビューでは「メロンブックスの百合本コーナーにあった」と書かれている。
ただ表紙の各作品の説明文には「不思議くん×ツンデレ本」「恋したい!だって男の娘だもん♥」と書かれており、割と早い段階でこれ怪しいぞ…と気が付くことはできる。

テーマはおそらく「初々しい恋愛」。 “ウブコイ Girl’s Comic” って書いてあるし。
わかばガールは恋愛要素ないって?若葉が女子高生に憧れている≒恋愛ってことで…。

5号完結予定だったが、3号で休刊

ツイッターで5号完結予定だったと複数名が証言している。

公式HPのアーカイブなどでは5号完結の記載を探しきれなかったが、vol.3の編集後記に「乙女通信も3巻目です!折り返しとなりましたが~」と書かれているので間違いないだろう。

杜撰な運営

公式HPによると、vol.1は当初6月下旬発売予定だったが7月8日発売に変更されたらしい。…vol.1から発売延期とかある?
なお、ヨドバシだと7月17日発売となっているのでさらに延期した可能性もある。

vol.1二は次号予告が載っており、vol.2は2010年発売予定となっている。これも当然延期。公式HPで9月下旬発売予定→10月下旬発売予定と2度延期しているのは確認が取れた。ヨドバシでは12月15日発売、とらのあなでは12月14日にはすでに発売しているので、12月中旬に発売されたと思われる。

vol.3は公式HPでは2月中旬発売予定となっているが、いつも通り延期。ヨドバシでは3月2日発売となっている。

さらに作者ツイッターによると作者に(延期後の)発売日が報告されていなかった模様。むしろよく3号まで刊行できたな…。

各作品レビュー

血液型女子(カラーイラスト:飴沢狛、文:八神雨音(y’sfactory))

1st kiss…第1話「そういえば、みんな血液型って違うよね?」
2nd kiss…第2話「A型って真面目さん?(・ω・`)」
3rd kiss …第2話「Bはもう少し回りのことを考えるように(´・ω・`)」

各話カラーで2ページ。上半分がカラーイラスト、下半分が文章(2段組)。
内容的には世間一般でよく言われる血液型の特徴(A型は几帳面、B型は大雑把等)の性格であるJK4人の雑談がメイン。
4人の特徴もお話もテンプレ感があり、真新しさがない。少なくともカラーでやるのはもったいないかなあという感じ。あとウブコイ要素がない。

嘘つき♥ラブ はびっと!(純愛鏡)

表紙のアオリは「恋したい!だって男の娘だもん♥」。完璧な男の娘が女装をやめようと思いつつ辞められないお話。

登場人物

朝霧遥…主人公。容姿端麗成績優秀、さらに生徒会長をつとめるなど非の打ち所がないが、実は男の娘。一部女子からも(お姉さま的な意味で)人気があるが、男子生徒からの人気が高すぎて嫉妬されており”遥アンチ部隊”なる物も作られている。
本当は男の格好で登校したいらしいが、褒められるのが好きなので女装をやめられずにいる。写真を見て睦月に一目ぼれする。
雪乃(苗字不明)…遥の親友で、遥が男の娘であることを知っている。副会長。ドS。
鳥海睦月…16歳(高2)。家庭の事情で転校、遥たちが通う高校に編入してくる。
私立緑丘クローバー学園…舞台となる高校。生徒会長が制服デザインを考案し、全校生徒の過半数の支持を得られればその制服を作ってもらえるという制度がある1

設定的にはそんなに似てないんだけど、おとボクを意識してるのかな?という感じ。
不満点としては「遥が何故男であることを隠せているか」が全く示されていないこと。女子として入学してるのか?本筋ではないのでここにページを割かれても困ると言えば困るけど。

3話では睦月が、「遥が男の娘であることを知っている」「遥のことが好き(両片思い)」ということが判明。遥と睦月のお話としてみればここで終わりでも不自然はない感じ。

ただ、3話ラストではですわ口調の遥アンチ部隊の隊長キャラ2が登場。さらに「学園の中ではとあるうわさが広まっていた…」というナレーションで締められているため、消化不良感が否めない。

ツンデレ彼女の攻略法(萌子)

表紙のアオリは「不思議くん×ツンデレちゃん」。

鮎原もず…ツンデレというかツンツン。緊張すると悪態をつく癖と説明されているが、友達との会話以外常に悪態ついてないか?綾戸に玉砕覚悟で告白しようとしたところ、相手側から告白されツンツンしながら了承する。
綾戸多紀(あやと たき)…説明が難しいキャラ。不思議くん薄めの無気力系を足して2で割った感じかなあ。

漫画としてはこれが一番好き。男側がツンツンを上手く捌いているので、一歩間違えればウザくて読者から嫌われそうなもずが可愛いキャラとして存在できている。
ストーリーとしては1話で告白、2話で下校デート(ここまでもず視点)、3話で綾戸視点が描かれる。これで終わりと言われても違和感なし。
萌子っていう色々なキャラ名等が引っかかってくる作者名のせいで作者が今何やってるのか調べられなかった。誰か情報持ってればください。

わかば*ガール

表紙のアオリは「オンナノコのナイショの花園♥4コマ」

単行本は読んでいたけど、改めて雑誌でも。正直雑誌の中では浮いている。唯一の4コマだし、ウブコイしてないし。

ぷりえば(ぐすたふ)

表紙のアオリは「崖っぷちアイドルレボリューション☆」。アイドル養成プロジェクト『プリンセスエヴァ』に参加している星組の3人(ちひろ、ゆん、あすは)が主人公。

全体的に人間関係などが描写不足でわけがわからない。さらに設定も固まっていないので非常に読みづらい。
・ちひろは1話で須藤拓真のことを”たっくん”と呼んでいるのに、2話以降は”拓真”と呼んでいる
・ゆんは2話で説明なく髪色が変わっている
・次号予告では「星組はいよいよランクアップ試験に臨む!その結果はいかに…?」と書かれているのに、ナレーションで「なんとか無事f3に昇格した」と書かれてランクアップ試験の話は終了

おそらく”ウブコイ Girl’s Comic”らしく恋愛メインのお話にしたかったのだろうが、「アイドルとしてランクアップしていく」「ファンクラブの一人一人がプロデューサー」という出だしから恋愛メインにするのは無理がある。

HERO GIRL(候之奏枝)

表紙のアオリは「ヒーローめざし恋に友情に大奔走☆」。
vol.1の唯一といっても良い百合作品。…なのだが、2話以降は掲載されず。次号予告には載っているのでこの作品が2号発売の大幅延期の原因ではないかと予想。

お話としては進路に悩んでいた主人公が「国立防衛ヒーロー学院」3の生徒に救われたことをきっかけに、学院に進学。
入学式で再会して告白するも「私のことは忘れてくれ」と一蹴される。断られるならまだしも忘れてくれと言われたことに対して「理由を知りたい、知らなくては」と主人公が決意したところで終了。

他にも主人公と一緒に同じ学院に入学した幼馴染や双子が百合っぽい。

ナイショの恋(百合原明)

表紙のアオリは「大好きなお姉ちゃんに近づきたい♥」。次号予告には載っていなかったがvol.2で初掲載。前後編で完結している貴重な作品。

まみ…おねえさんのことが好きで、将来は外国に行き同性婚したいとまで言っている。足癖が悪くすぐキックしてる。
仁(まさし)…本来の読みは”まさし”だがあだ名は”じん”。まみのことが好きっぽいけどまみ→おねえさんの気持ちにも気付いている。
おねえさん(名前不明)…ボーイフレンドがいて結婚予定であることを二人に告げる。こちらもおそらくまみの好意に気付いている。

ロリ→おねの悲恋ものだけど最終ページが非常にさわやか。まみと仁は結局くっつかなさそう。

  1. 男子が少ないと書かれているので、過半数の支持を得るためには女子から多くの支持を集める必要がある。遥はアンチ部隊がいるせいで過半数の支持を集めるのは現状難しいようだ
  2. いかにもかませっぽいんだけど、遥が何かを隠していることに気付いているなど地味に優秀そう
  3. 細かい説明はないのでヒーローがどういうものかは不明だが、助けた後の去り際を見る限り空は飛べるもよう。

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