「捕手の防具に挟まったら安全進塁権一つ」は2020年の規則改正で始まったものではない

4月17日の中日戦に関する中日スポーツの記事。

 中日の先発・福谷浩司投手に珍しい暴投が記録された。投球が木下の防具の隙間に入り込んだためで走者は自動的に二塁に進んだ。
2020年度の野球規則改正により「投球が、捕手のマスクまたは用具、あるいは球審の身体やマスクまたは用具に挟まって止まった場合」は「各走者は進む」と規定されている。

【中日】あれ?ボールが捕手の防具の隙間に!?福谷浩司、珍ワイルドピッチにも慌てず動じずきっちり抑える

この記事は非常に誤解を招く書き方。2020年の規則改正と今回のプレイは無関係。公認野球規則を見てみよう。

5.06 走者
(c) ボールデッド

2019(改正前)
(7) 投球が、球審か捕手のマスク、または用具に挟まって止まった場合──各走者は進む。

2020(改正後)
(7)投球が、捕手のマスクまたは用具、あるいは球審の身体やマスクまたは用具に挟まって止まった場合──各走者は進む。

公認野球規則

2020年の規則改正で追加されたのは「投球が球審の身体に挟まって止まった場合」。元々捕手の用具に挟まって止まった場合は安全進塁権が与えられる。

球審の身体に挟まるケースはかなり珍しいと思うが、わきの下あたりに挟まるケースを想定しているのだろう。

わざわざ規則改正のことを書く必要なかったのにね…。

コメント