【忍者ヤマノベくん】山野辺のファインプレイ未遂は何故ファウル判定なのかを推測する

公認野球規則 野球
公認野球規則

5月29日追記:NPB記録員コラムという、意外なところから正解が発表されました→【記録員コラム】サヨナラの向こう側

『ルール上は、防球ネットをつかんだ状態でキャッチすること自体でファウル(ノーキャッチ)にはなりません』

以下の推測は全くの無意味になったわけですが、備忘録として残しておきます。

↓のプレイ。翌日午前になっても何故ファウルなのかをどこも詳しく報道しないので色々と仮説を立てていく。

西武・辻監督のリクエストでリプレー検証が行われたが、山野辺がネットをつかんで捕球したとして判定はファウルのまま覆らなかった。

西武・山野辺 ネット際のフェンス登る“幻のファインプレー”リプレー検証も判定はファウル スポニチ

一応スポニチは「ネットをつかんで捕球した」ことを理由に挙げている。
フルカウントも当プレイの記事を出しているが、理由は特に語られていない。「そんなルール知らなかった」って見出しなのにルールについて何も書いてないのひどすぎない…?

1.フェンスを掴んで捕球=ダッグアウトまたはボールデッドの個所の中に入ったという解釈

5.09 アウト
(a)(1)フェア飛球またはファウル飛球(ファウルチップを除く)が、野手に正規に捕らえられた場合。

【原注1】野手は捕球するためにダッグアウトの中に手を差し伸べることはできるが、足を踏み込むことはできない。ダッグアウトまたはボールデッドの個所(たとえばスタンド)に近づいてファウル飛球を捕らえるためには、野手はグラウンド(ダッグアウトの縁を含む)上または上方に片足または両足を置いておかなければならず、またいずれの足もダッグアウトの中またはボールデッドの個所の中に置いてはならない

公認野球規則

公認野球規則によると、捕球が認められるためには【ダッグアウトまたはボールデッドの中に足を置いてはならない】とされている。
※ 何故か足に限定されているが、身体の一部分でも「ダッグアウトまたはボールデッドの中」に触れていれば正規の捕球とは認められないだろう(空中はセーフ)。

今回の山野辺はネットをつかんで捕球しており、ネットを「ダッグアウトまたはボールデッドの中(空中ではない)」と解釈する説…だが、この可能性は低いと思う。

この解釈だと<悪送球がネットに当たったケース><捕球後に野手がネットに触ったケース>もボールデッドになってしまう。
<捕球後に野手がネットに触ったケース>がボールインプレイなのは↓のケースで証明されている。

2.グラウンドルール説

公認野球規則と大きく逸脱しなければ球場によってグラウンドルールを定めることは可能である。
例えばマツダスタジアムは、Wikipediaのマツダスタジアムグラウンドルールのページにおいて
「選手の安全面に万全を期すため、カメラマン席の塀に選手が体をあずける体勢になった時点で、仮に捕球してもファウルボールと判定する(塀に手を添える程度で捕球した場合はバッターアウト)」と記載されている。
ただし出典は書いていないので信ぴょう性は不明。

西武ドーム(ベルーナドーム)も似たようなグラウンドルールを定めている可能性はあるが、「塀に手を添える程度であればアウト」のルールであれば山野辺のプレイはアウトになりそう。

3.『レニー・ランドルルール』説

正しいルール名は不明だが、ボールに息を吹きかけてファウルにしようとしたプレイ。結果的にファウルゾーンに転がり一旦はファウルと判定されたが、抗議によりフェアに覆った。

この判定は公認野球規則に明記されていないが、審判員マニュアルでもフェアになると書かれている。

31 内野手がボールの進路を故意に妨害した場合
打球がライン際に沿ってフェアテリトリを転がっているとき、野手がボールに息を吹きかけたり、あるいはほかの方法でボールをファウルテリトリに押し出したと審判員がみなせば、それはフェアボールとなり、ボールインプレイである。

野球審判員マニュアル第4版 171P

今回の山野辺はボールの進路を変えたわけではないが、ネットを動かした=本来ネットに当たるはずだったボールの進路を変えたという解釈はできなくもないと思う。ちょっと苦しいけど。

個人的には3かなあと思う。2ならグラウンドルールを書いて終わりだからどこかで記事にすると思うんだよねえ…。

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