↓のプレイ。状況は一死一三塁でやや浅めのレフトファウルフライ。三塁走者のグラシアルは果敢にタッチアップ。カットマンとなったサードの紅林は本塁送球せずサードベース付近へのタッチを試みた。まあ誰もいないわけだが…。
記事で監督が選手をかばっていないため紅林の凡ミスの可能性が高いわけだが、どうもしっくりこないので文章化する。
不名誉記録のデパート…オリ、7年連続の本拠地開幕戦黒星 紅林の凡ミスが…
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2021/03/31/kiji/20210331s00001173015000c.html
中嶋監督が「なんでなのかなあ…」とあきれ顔で振り返ったのは2回1死一、三塁の場面だ。
栗原の浅い左飛で吉田正から返球を受けた三塁・紅林は三走・グラシアルのスタートに気付かなかったのか、本塁に送球せずベースタッチする凡ミスで先制犠飛にした。
疑問点1:紅林は三塁走者がタッチアップ(ハーフウェイではない)のをしっかり確認している
動画では35秒頃。浅めのフライでハーフウェイの可能性もあるため目視したと思われる。タッチアップの構えをしているのにタッチしに行ったということは「走者がタッチアップの構えをした後三塁に戻る」と予想したのだろう。
疑問点2:経験の浅いサードが複雑なプレイをするか?
仮に紅林が走者はスタートを切らないと思い込んでいたとしても、通常はタッチではなく三塁走者や一塁走者を確認するに留まるだろう。タッチに行くようなプレイを高卒2年目で本職ショートの選手がやるとは考えづらい。
ひょっとして意図的な戦略(トリックプレイ)なのではないか?と勘繰ってしまう。
「タッチアップの構えをして塁を離れた走者を刺す」というトリックプレイ。カットマンは外野手と本塁の一直線上に入るため、三塁走者へのタッチは難しい。ただしレフト線付近のフライは結果的に三塁ベース付近が一直線上になるため返球を受けて無駄なく走者にタッチするチャンスが生まれる。
動画にもあるようにレフトフライはショートとサードがカットマンに入る。フライの浅さや外野手の肩によってはショートが三塁ベース付近にいることもあるだろう。ショートもこの練習をしていたならサード経験が浅い紅林が仕掛けても不自然ではない。まあトリックプレイだとしてご丁寧にトリックプレイですと言うわけないから真相は誰にもわからないわけだが…。
おまけ:一塁走者のタッチアップを阻止するのは地味に難しい
この外野フライでは一塁から二塁へタッチアップした中村晃も地味に褒められている。ではオリックス守備陣が阻止できたかというとこれは難しい。
仮に紅林が本塁を諦めて即座に二塁へ投げていればギリギリ刺せたかもしれないが、背中側のプレイ。一番近いショートも背中側。
捕手は背中側ではないが打球の方を見るので一塁走者はほとんど視界に入らないだろう。そもそも1点勝負でギリギリのタイミングなのに1点を諦めるという選択肢は取りづらい。
また、レフト線のフライだったためショートがレフト線に寄っている。カットマンから二塁ベース及び一塁ベースが遠い距離にあるのもタッチアップしやすい要因になっている。
これがライト線のフライだと背中側のプレイではなくなるためスタートしているのはバレる。レフト線のフライに限って、一三塁の場合一塁走者は積極的にスタートを切るべきなのだろう。
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