【2023~新ルール】OP競走の出走馬決定方法の変更、1年経過しての振り返り

競馬

2023年から平地オープン/リステッドの出走馬決定方法が変更された。変更内容は以下の通り。

2022年まで(オープン/リステッド共通)

①OP馬のうち、除外権利の多い順
②OP馬のうち、出走馬決定賞金の多い順
③3勝C馬のうち、出走馬決定賞金の多い順(以下2勝C、1勝Cと続く)

2023年~(オープン/リステッド共に除外権利廃止)

リステッド
①OP馬のうち、出走馬決定賞金の多い順
②3勝C馬のうち、出走馬決定賞金の多い順(以下2勝C、1勝Cと続く)

オープン
①OP馬のうち、前走が8節(中7週)以内で3着以内だった馬
②OP馬のうち、出走間隔の長い馬
③3勝C馬のうち出走間隔の長い馬(以下2勝C、1勝Cと続く)

従来の出走馬決定方法だと、除外権利を獲得しやすい「収得賞金(出走馬決定賞金)が少ない馬」の方がローテを組みやすいという歪んだ構造になっていた。
この構造を変えるには除外権利を廃止するしかない。ただし賞金の少ない馬が延々出走できなくなるおそれがあるので、オープンは出走間隔順にして除外地獄にはならないようにしましたよ、というのがJRAの意図である。

1年(11か月)経ったので成果を確認していこう。

芝競走(20競走)

表の見方
・出走ライン(当初):特別登録段階での出走ライン
・出走ライン(最終):実際に出馬投票した、最終的な出走ライン

特別登録時点でフルゲートを超過していたのは11レース(格上挑戦により超過したのを除くと8レース)。
20分の12はOP馬なら確実に出走可能。フルゲート超の場合も出走ボーダーはそんなにきつくなく、中4週空いていれば大半は出走できる。
問題は施行条件の偏りが激しいこと。20競走中10競走が短距離(1000m~1200m)。

ダート競走(34競走)

特別登録時点でフルゲートを超過していたのは22レース。こちらは割とボーダーが厳しめで、2か月くらい間隔を空けないと除外されるケースもある。
ダートの短距離は渋滞しているというイメージだったが、オープン競走に限っては距離による差はなさそう。

成果と課題

無駄な登録が減って特別登録段階で予想がしやすくなった

今年は特別登録の最大頭数が26頭。以前は30頭40頭登録されるケースも珍しくなかったし、除外権利を把握していないとどの馬が出走できそうかの確認すらままならなかった。
現在は頭数も多くないし、前走成績を見るだけで出走ラインが読めるので木曜日以前でも予想がしやすい。

施行数のバランスが悪い/導線が整っていない

芝のところでも書いたが距離の偏りが目立つ。そのせいで3着以内の優先権を実質的に使えないケースもある。例えば1/21睦月S(1600m)や2/5関門橋S(2000m)は中7週以内で似た距離の競走がない。賞金を持っている馬はリステッドや重賞に出ればいいが、持っていない馬は除外の可能性もありローテを組みづらい。
上手く中7週以内でつながるように、リステッドからオープンの「格下げ」も検討して欲しい(JRAがやるとは思えないけど)。

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